体験談

シベリア学実習


Ryoko Igarashi
Hokkaido University
Graduate School of Letters
Master Course 1
Period of time :1 July, 2018 ~ 9 July, 2018
Host University: Irkutsk State University/Far Eastern Federal University

7/1~7/9の9日間、ロシアのイルクーツクとウラジオストクで研修を受けました。ロシアに渡航する前は、ロシアに対してのイメージがあまりなく、隣国であるということを忘れてしまうほど、遠い存在でした。しかし、ロシアを実際に訪れ、ロシアについて学び、たくさんのロシア人と出会って、ロシアが身近で親しみの持てる国に一変しました。こんなにイメージが変わったのも、引率してくださった加藤先生をはじめ、一つ一つのことを丁寧に説明してくださったコーディネーターのユーリア先生とクセーニャさん、またロシアの学生の皆さんのおかげで、とても感謝しています。今回はイルクーツクとウラジオストクでの研修の簡単な紹介と、9日間を通して感じたロシアについて書きたいと思います。

1.イルクーツク

まず、イルクーツクでは実質3日間活動しました。イルクーツクは成田から飛行機で約5時間半のところにあり、モンゴルの真上に位置している都市です。イルクーツクの旧市街には木でできた伝統的なつくりの家がまだまだ残っていて、街並みが面白いです。ロシア正教会、カトリック教会がすぐ近くに建っているなど、色々なものが混在していて見どころがある街です。また、私たちが今回泊まったホテルは大きな川に面しており、川の向こう岸にはシベリア鉄道が見えました。川岸ではくつろいでいる人も多く、のどかな雰囲気でした。

イルクーツクでは、「先住民族」と「バイカル湖」を主なテーマとして学習しました。先住民族については、講義を受けた後に博物館を訪れ、より理解を深めることができました。また、イルクーツクの人々の暮らしていた家が保存されている場所を訪れ、人々の暮らしを学ぶことができました。バイカル湖に関しても、事前の講義とバイカル湖近くの湖沼学博物館での学芸員の方の説明で、バイカル湖の成り立ちや生態系などを学ぶことができました。実際にバイカル湖に行ってみると、かなり観光地化が進んでいる印象を受けました。バイカル湖には珍しい生物がたくさんいて興味深く、バイカルアザラシは想像以上に太っていました。バイカルアザラシのお土産がイルクーツクでは至る所にあってとてもかわいいので、購入をおすすめします。また、バイカル湖を単純に本州に重ねると、秋田県南部から滋賀県にかけて重なるらしく、バイカル湖の大きさ、そしてロシアの大きさに圧倒されました。3日間の日程全てに、ロシア人の学生やスタッフも同行してくれて、楽しい時間を過ごすことができました。

バイカル湖の水温はとても低いが、泳ぐ強者もいる。

2.ウラジオストク

ウラジオストクでは実質4日間活動しました。ウラジオストクは成田から飛行機で2時間半のところにあり、北朝鮮のすぐ近くに位置しています。立地の関係、そして歴史的な背景により、ウラジオストクには多くの韓国人がいました。韓国の食料品も多く売っていて、日本にも近いことから日本の食料品もあり、不思議な気持ちになりました。ウラジオストクがアジア諸国と強いつながりを持っていることがよく分かりました。ウラジオストクでは極東連邦大学博物館での研修と、街の巡検を主に行いました。博物館は8つの部門に分かれていて、一つ一つを学芸員さんが丁寧に解説してくれました。ロシアのものだけでなく、日本・中国・朝鮮のものの展示もあり、面白かったです。

また特に動植物の標本数がとても多くて、数の多さ、種類の多さに圧倒されました。街の巡検では、日本に関係する場所が多くあることが分かりました。旧日本人学校や旧日本人居留地、ロシアにおける柔道発祥の地などを訪れ、特に明治時代以降の日本とウラジオストクの関係を知ることができました。ウラジオストクは港町なので、港の眺めがよく、海産物も多く売っていました。広場では毎日市場が開かれていて、活気がある印象を受けました。市場の商品は種類が豊富な上、とても安かったです。坂の多い街なので、移動は少し大変ですが、色々なタイプの建物もあり、街を歩くのが楽しかったです。

ユーラシア大陸を横断するシベリア鉄道の終着駅。

3.大学間比較

今回は2つの大学を訪れましたが、特徴がかなり異なっていて面白かったです。

イルクーツク国立大学は今年がちょうど設立100年目で、建物も伝統的なつくりである印象を受けました。見た目は異なりますが、北大でいう、農学部の建物のようなイメージです。講義室には多くの標本が置いてあり、博物館も兼ねているような雰囲気でした。授業中に本物の標本を使いながら授業をするというのは面白いなと思います。

一方で極東連邦大学は、2012年に行われたAPECの施設をそのまま転用したキャンパスで、とても近代的できれいな大学でした。研究のための設備もそうですが、学生生活を豊かにする設備(スポーツセンターなど)も整っていて、何でも大学内でできてしまうくらい設備が充実していました。周りを海に囲まれているので、晴れていたら景色がとてもよさそうでした。ただ、街の中心から離れたところにあり、大学の機能を街とキャンパスどちらに置くかという問題は難しいなと感じました。実際に、街の中心から離れていて少し不便を感じることもありました。

講義室の周りに標本がずらりと並んでいる。

4.ロシアについて

最後に、全体を通じで感じたことを述べたいと思います。ロシアはどこか冷たく怖い国だというような印象を持っている人が多いかと思いますが、実際は親日家が多くて、優しい人もたくさんいました。ロシア人に言わせれば国民性は日本にかなり近いそうです。やはり市内では英語がほとんど通じす、VISAも必要なため、個人だとまだ行きにくい国ではあるなとも感じました。Wi-fiも、ヨーロッパと比べるとあまり飛んでいません。

しかし、クレジットカードは日本と同じくらいの数のお店で使え、物価も日本より少し安かったです。食事も、野菜はそれなりに取れ、辛くなく、日本人にあっている物も多い印象でした。また、日本ではあまり食べる機会のない国(ウズベキスタン・北朝鮮)の料理も食べることができました。そして少し意外なことに、ロシアはInstagramが多く利用されているのか、いわゆる「インスタ映え」するところが多く設置されていました。広告などに積極的に利用されているとのことでしたが、観光にも力を入れているのかなと思いました。素敵な写真をとるにもおすすめの国です!

最後の最後に賞味期限が2週間過ぎたヨーグルトを購入し、危うくおなかを壊しかけるという洗礼を食らうなどハプニングも多くありましたが、とても充実した9日間でした。ロシアでできた友達とこれからも交流を続け、もう一度ロシアに行ってみたいと思います。

街のいたる所に「I♡…..」というモニュメントがある。